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名古屋で事業用物件を不動産相続した方へ。収益物件を入居中そのまま売却する手順

名古屋で事業用物件を不動産相続した方へ。収益物件を入居中そのまま売却する手順

親族から名古屋市内の事業用物件を相続したものの、自分での運用は難しく、売却を考えている方は少なくありません。中でも多くのオーナーが頭を悩ませるのが、「テナントが入っている状態のまま売れるのか」「いったん空室にすべきなのか」という問題ではないでしょうか。

結論から言うと、相続した収益物件では、テナントが入居したまま売る「オーナーチェンジ」が有力な選択肢になるケースが多くあります。立ち退き交渉の負担を避けたい場合や、家賃収入が安定している物件では、特に検討しやすい方法だからです。

本記事では、名古屋市で事業用物件・収益不動産の売却や相続を手掛けるWIN SQUAREが、相続した収益物件を入居中のまま売却する手順と注意点を、実務の流れに沿って解説していきます。

 

1. 相続した事業用物件は「入居中そのまま(オーナーチェンジ)」での売却を検討しよう

相続した事業用物件は、テナントが入居したままの「オーナーチェンジ」での売却が有力な選択肢になりやすいといえます。賃貸借契約をそのまま引き継ぐ形のため、通常は売却のためにテナントへ退去を求める必要がないからです。買主にとっては購入直後から家賃収入が入る点も魅力で、名古屋エリアで収益物件を探す投資家からの引き合いも期待できます。

  • 退去を求める手間がかかりにくい:入居中のまま引き渡せるため、立ち退き交渉の負担を避けやすい
  • 投資家からの需要が見込める:購入後すぐに家賃収入を得られ、収益物件を探す層に響きやすい

ただし、すべての物件で有利になるとは限りません。賃料水準や契約内容、再開発の余地、自社利用ニーズの有無によっては、空室化や実需向けの売却が向くケースもあります。

比較項目 オーナーチェンジ(入居中売却) 空室にしてから売却
退去交渉 通常は不要 必要・難航しやすい
売却までの期間 短くなりやすい 長期化しやすい
主な買主 不動産投資家 自社利用などの実需層
想定コスト 抑えやすい 立ち退き料・空室期間の損失

✓ポイント:手間・時間・費用の3点で見ると、相続物件ではオーナーチェンジが選びやすい方法です。ただし、滞納や契約違反、定期建物賃貸借、退去予定の有無などは事前の確認が欠かせません。まずは契約内容を整理したうえで、「今のまま売る」を起点に検討を始めると、判断の軸がぶれにくくなります。

 

2. なぜテナントを退去させてから売却するのはリスクが高いのか

名古屋で事業用物件を不動産相続した方へ。収益物件を入居中そのまま売却する手順

テナントを退去させてから売る方法は、想像以上にハードルが高いと考えておくほうが安全です。事業用物件の立ち退きは、居住用と比べて交渉が長引きやすく、費用もかさみやすいためです。

  • 立ち退き料が高額になりやすい:店舗やオフィスは営業補償や移転費用が上乗せされ、立ち退き料が膨らむ
  • 契約類型によって扱いが変わる:普通建物賃貸借では、貸主からの更新拒絶や解約申入れに「正当事由」が問題となる

ここで押さえておきたいのが、契約の種類による違いです。普通建物賃貸借の場合、貸主側の正当事由が認められにくく、交渉が長期化しがちになります。一方、定期建物賃貸借や契約違反があるケースでは扱いが異なるため、まずは賃貸借契約書の内容を確認する必要があります。交渉が長引く間も固定資産税や維持管理費は発生し続け、空室を待つほどキャッシュが流出しかねません。

✓ポイント:「空室にすれば高く売れる」という発想は、事業用物件では必ずしも当てはまりません。 立ち退きにかかるコストと時間的なロスを差し引くと、入居中のまま売却したほうが手取りで上回るケースもあります。

出典:借地借家法|e-Gov法令検索

 

3. 収益物件を入居中そのまま売却する具体的な5つの手順

ここからは、収益物件を入居中のまま売却する流れを5つのステップに整理します。順番に沿って進めることで、権利関係や引継ぎの抜け漏れを防ぎやすくなるからです。まずは全体像をつかみ、各ステップの要点を押さえていきましょう。

STEP やること 押さえる点
STEP1 相続登記と賃貸借契約書の確認 所有者を確定し、家賃・契約期間・敷金などの契約内容を正確に把握する
STEP2 収益物件に強い不動産会社へ査定依頼 実需向けではなく、投資家ネットワークを持つ会社を選ぶ
STEP3 媒介契約の締結と販売活動の開始 公開・非公開を使い分けて投資家へアプローチする
STEP4 売買契約と敷金・保証金の引継ぎ 返還義務の有無や償却条項、未償却残高、返還時期を確認し、承継方法を契約書に明記する
STEP5 決済・引き渡しと地位承継通知 移転登記後、貸主の変更・新しい振込先・管理会社・敷金等の承継内容を文書で通知する

STEP1では、相続人が複数いる場合に注意が必要です。遺産分割協議や共有者全員の同意が求められることがあり、誰が所有者として売却を進められるのかを先に整理しておくと、その後の手続きがスムーズに運びます。なお、2024年4月から相続登記は義務化されました。査定や販売活動は登記前でも進められますが、最終的な所有権移転登記には相続登記が前提となるため、売却準備と並行して早めに着手するのが安心です。

✓ポイント:つまずきやすいのは、STEP4の敷金・保証金の引継ぎです。事業用物件は保証金が高額になりやすく、契約によって償却や返還時期も異なります。返還義務の範囲と、買主への承継・精算の方法を売買契約書へ明記しておくことが、後のトラブルを避ける分かれ目になります。

出典:相続登記の申請義務化について|法務省

 

4. 売却後のトラブルを防ぐための重要な注意点

売却後のトラブルを防ぐカギは、契約前の「情報の整理と開示」にあります。あとから発覚した問題ほど、責任の所在をめぐる争いに発展しやすいからです。

  • 滞納家賃の有無を事前に確認・清算する:未収分を売主・買主どちらが回収するのかを契約前に取り決めておく
  • 設備の不具合や修繕履歴を正確に告知する:雨漏りや空調故障など、把握している不具合は必ず買主へ伝える

特に注意したいのが契約不適合責任です。把握していた不具合を告げないままでいると、免責の特約があっても問題化することがあります。告知を怠った場合、買主から補修や代金減額のほか、損害賠償や契約解除を求められる可能性もあります。

✓ポイント:売主のリスクを抑えるには、把握している不具合・滞納・修繕履歴を開示したうえで、契約不適合責任の範囲や期間を特約で明確にすることが重要です。 内容を曖昧にせず契約書へ落とし込んでおくことが、引き渡し後の安心につながります。

出典:民法|e-Gov法令検索

 

5. 相続した収益物件の売却にかかる税金も確認しておこう

売却の手順とあわせて、税金の確認も欠かせません。相続した収益物件を売って利益が出ると、譲渡所得税の申告が必要になる場合があるためです。事前に押さえておくことで、手取り額の見通しが立てやすくなります。

  • 取得費は被相続人の分を引き継ぐ:取得費や取得時期は、原則として亡くなった方のものを引き継ぐ
  • 取得費加算の特例を使える場合がある:相続税が課税されていれば、一定期間内の売却で相続税額の一部を取得費に加算できる

たとえば取得費加算の特例は、相続開始の翌日から相続税の申告期限の翌日以後3年を経過する日までに譲渡した場合などに利用できます。また、売主が課税事業者として事業用建物を譲渡するケースでは、建物部分に消費税が関係することがあります。土地の譲渡は原則として非課税ですが、土地と建物で扱いが分かれる点は見落としやすいところです。

✓ポイント:税務の取り扱いは物件や売主の状況で変わるため、譲渡前に税理士へ確認しておくのが確実です。 特例の適用には期限があるので、売却スケジュールとあわせて早めに見積もっておくと判断しやすくなります。

出典:No.3267 相続財産を譲渡した場合の取得費の特例|国税庁

 

6. 名古屋で相続した事業用物件の売却は専門家への相談から

最後に要点を整理します。相続した事業用物件は、無理に空室化するより、入居中のまま売却するほうが時間と費用の負担を抑えやすい方法です。立ち退きリスクを避けつつ、権利関係を整理して現金化を進めやすいからです。

  • オーナーチェンジで負担を抑えた資産整理を:空室化のコストやリスクを避け、売却を進めやすい
  • まずは条件を踏まえた査定から:想定売却価格や利回り、賃貸借条件をもとに売り出し価格の目安を把握する

なお、査定額はそのまま成約価格を保証するものではありません。だからこそ、利回りや契約内容まで踏まえて見てくれる会社に相談することが大切になります。WIN SQUAREは、名古屋市で事業用物件・収益不動産の売却や相続を手掛けています。過去の相談事例や対応できる物件種別を確かめながら、現状の価値の把握から引き渡しまで相談を進められます。

✓ポイント:相続物件は、持ち続けるほど維持コストがかかる資産でもあります。判断を先延ばしにせず、まずは現状の価値と税務の見通しを確認するところから動き出すことが、後悔しない資産整理への第一歩になります。

出典:会社概要|WIN SQUARE株式会社